「なにわの伝統野菜」の栽培を通して生物多様性保全活動を推進

発表日 2018年04月25日

京セラドキュメントソリューションズ(社長:伊奈 憲彦)は、生物多様性保全活動の一環として、大阪府が認定する「なにわの伝統野菜」の復活に向けた栽培活動に2016年4月から取り組んでいます。これまで栽培してきた「玉造黒門越瓜(しろうり)」、「天王寺蕪(かぶら)」と「田辺大根」に、今年度は「勝間南瓜(こつまなんきん)」を加えた4種類を栽培いたします。この取り組みにより、伝統野菜の保全およびPR活動を積極的に推進してまいります。

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大阪は「天下の台所」と呼ばれたように、古くから食文化が栄え、大阪の食を支える独自の野菜が多数ありました。しかし戦後、野菜の安定した供給のために品種改良が進められ、大阪独自の野菜が次々と消えていきました。そこで近年、大阪府では今では店頭で見かけなくなった大阪独自の野菜を「なにわの伝統野菜」に認定し、その貴重な遺伝子を保全し復活させる活動を推進しています。

当社は、本社のある玉造の伝統野菜の一つである「玉造黒門越瓜」をはじめとした「なにわの伝統野菜」の種子と農法を受け継ぎ、消えゆく伝統野菜の遺伝子を保全しています。これまで栽培した玉造黒門越瓜は浅漬けにし、本社で開催される夏祭りで地域住民を中心としたご来場者様へ試食配布を行いました。また、社員食堂で玉造黒門越瓜の浅漬けや天王寺蕪と田辺大根のかぶら汁を提供し、「なにわの伝統野菜」の提供を通して社員の生物多様性保全活動への認識の向上を図っています。更に今年度は地域の福祉施設「社会福祉法人蓮根会 障がい福祉サービス事業所 障セ・ウィタン」様と連携して、新たに栽培する勝間南瓜を使用したパンの社内販売会などを予定しています。

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都市化が進み農地が減ってしまった今だからこそ、都市の真ん中で地元大阪の伝統野菜の遺伝子を守り育てていくという活動は、大阪市に本社を構える企業として必要なことだと感じています。私たちは、京セラグループの一員として、経営思想「共に生きる(LIVING TOGETHER)」の考えのもと、今後も「なにわの伝統野菜」の栽培とPR活動を行うことで、生物多様性保全に貢献してまいります。

場所

大阪本社構内 南門芝生エリア

活動内容

「なにわの伝統野菜」の栽培と社員・地域住民の皆様・福祉施設への提供

〈予定〉 7月:本社夏祭りで浅漬けを750食提供(昨年度実績:来場者数4,667人)
     7月~8月 / 2月~3月:本社社員食堂で浅漬け、かぶら汁の提供
     10月:勝間南瓜を使用したパンの社内販売

栽培時期と栽培作物

4月~8月:玉造黒門越瓜、勝間南瓜
9月~3月:天王寺蕪、田辺大根

栽培する作物の概要

yasahi_tate4.png1. 玉造黒門越瓜(しろうり)
江戸時代、現在の当社正門前辺りにあった大阪城の玉造門(黒門)付近が発祥地。長さ約30cm 、太さ約10cmの長円筒型の瓜。色は濃緑色で、8から9条の白色の鮮明な縦縞がある。当時はぬか漬けにしたものが玉造の名産品でお伊勢参りの道中食にもなっていた。


2. 天王寺蕪(かぶら)
大阪市天王寺付近が発祥地。直径約8cmの扁円型の小蕪。葉の切れ込みが深い切葉と葉の切れ込みが浅く葉の形が丸い丸葉の2系統がある。いずれも根は純白扁平で甘味が強く、肉質が緻密である。蕪が地面から浮き上がったように成長することから「浮き蕪」とも呼ばれていた。野沢菜の祖先という言い伝えがある他、与謝蕪村や正岡子規にも詠まれている。


3. 田辺大根
大阪市東住吉区の田辺地区の特産であった白首大根。長さ約20cm、太さ約9cm。根の形は白色の円筒形で、末端が少し膨大して丸みを帯び、葉には毛(もう)じと呼ばれるトゲがない。肉質は緻密、柔軟で甘味に富む。


4. 勝間南瓜(こつまなんきん)
大阪市西成区玉出町(旧勝間村)が発祥地。1kg弱の小型で縦溝とコブのある粘質の日本かぼちゃ。果皮は濃緑色だが熟すと赤茶色になり甘みが増す。


イメージ(昨年度実績)

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福祉施設「社会福祉法人蓮根会 障がい福祉サービス事業所 障セ・ウィタン(以下、ウィタン)」との関係について

当社は「共に生きる社会」を目指して、社会貢献活動の一環として「ウィタン」の成果物(パン・クッキー)の社内販売を隔月で行っています。この取り組みは、当社社員との交流を通じて施設通所者の方に社会に自立していく自信を深めてもらいたい、また、施設の事業活動に貢献したいという思いから2008年にスタートしました。同様の地域の福祉施設による社内販売は、枚方工場、用賀(東京R&Dセンター)でも行われています。

本件に関する問い合わせ先

京セラドキュメントソリューションズ株式会社 経営企画統括部 企業広報課
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