捺染インクジェットプリンター「FOREARTH」と、廃漁網リサイクル糸「MURON」のコラボレーション作品を、ファッションブランド「ANREALAGE」がパリ・ファッションウィーク®で発表

モリトアパレル株式会社が、廃漁網をリサイクルした糸「MURON(ミューロン)」を使用した生地に、当社の捺染インクジェットプリンター「FOREARTH(フォレアス)」で印刷し制作されたコラボレーション作品を、2025年春夏 パリ・ファッションウィーク®(パリコレ)のウィメンズコレクションで、ファッションブランド「ANREALAGE」から発表されました。


「ANREALAGE」が発表した今回のコレクションは、「目に見えない風の力を可視化する」をコンセプトで制作されました。風は水面に波を立て、海流を生み出し、蒸発を促進して雲を形成します。これにより降雨がもたらされ、地球の水循環が維持されます。このように、地球の風と水の相互作用は環境において非常に重要な役割を果たしています。


そのようなコンセプトのもと、当社の水の使用を99.98%抑えた捺染インクジェットプリンター「FOREARTH」の印刷技術と、海洋プラスチック汚染の課題を解決する廃漁網リサイクル糸「MURON」とのコラボレーションが、特別かつサステナブルな生地となり、「ANREALAGE」のコレクションという形で可視化されました。

廃漁網リサイクル糸「MURON」を使用した生地への印刷 FOREARTH

廃漁網をリサイクルした糸「MURON」について

世界中で海洋プラスチック汚染の観点から廃漁網、および漁具のリサイクルが重要な課題となっています。2016年度の環境省による海洋ごみの調査によると、日本に漂着するプラスチックごみの総重量の内、約40%が廃漁網、およびロープとされています。

このような課題に着目し、モリトアパレルでは廃漁網のリサイクルに力を入れています。「MURON」は、日本国内で回収された廃漁網を100%使用してリサイクルされた糸で、ケミカルリサイクルの工程を加えることで、高品質で安定した繊維の開発を実現しました。

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「ANREALAGE」デザイナー森永邦彦氏からのコメント

廃漁網生地に「FOREARTH」でプリントすることで、水に関してサステナブルな取り組みになるのではないかと考えました。廃棄された漁網を繊維にしてリサイクルすることで、この地球の環境・水を守っていく一助になるのではないかと思います。水の使用を最大限削減した「FOREARTH」の社会的な意義と、廃漁網をリサイクルしたテキスタイルのあり方というものに親和性を感じています。
従来の捺染プリンターでプリントしたテキスタイルは硬くなってしまったり、生地独特の風合いにならないなど懸念がありました。しかし、「FOREARTH」でプリントされたテキスタイルを見て、微妙な凹凸(おうとつ)によって生まれる陰影をきれいに映し出してくれていますし、素材としても軽やかで廃漁網がこのような形で生まれ変わり、新たに存在していることにすごく感銘を受けました。
ファッションデザイナーとして、自分たちが発表するコレクションは地球の未来であったり、環境の未来につながる部分が創作の原点であるべきだと思っています。それは廃漁網リサイクルのテキスタイルをファッションの文脈で使うこともそうですし、「FOREARTH」のプリント技術を使うこともそうです。ただ、これは1つのブランドが使うだけは、今後の大きな動きにはつながっていきません。アンリアレイジだけではなく、多くのブランドまたはファッションに関わる方々が目を向けて採用してくれることを願っています。

廃漁網リサイクル糸「MURON」を使用した生地への印刷 FOREARTH

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