捺染インクジェットプリンター「FOREARTH」と、廃漁網リサイクル糸「MURON」のコラボレーション作品を、ファッションブランド「ANREALAGE」がパリ・ファッションウィーク®で発表

廃漁網をリサイクルした糸「MURON」について

世界中で海洋プラスチック汚染の観点から廃漁網、および漁具のリサイクルが重要な課題となっています。2016年度の環境省による海洋ごみの調査によると、日本に漂着するプラスチックごみの総重量の内、約40%が廃漁網、およびロープとされています。

このような課題に着目し、モリトアパレルでは廃漁網のリサイクルに力を入れています。「MURON」は、日本国内で回収された廃漁網を100%使用してリサイクルされた糸で、ケミカルリサイクルの工程を加えることで、高品質で安定した繊維の開発を実現しました。

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「ANREALAGE」デザイナー森永邦彦氏からのコメント

廃漁網生地に「FOREARTH」でプリントすることで、水に関してサステナブルな取り組みになるのではないかと考えました。廃棄された漁網を繊維にしてリサイクルすることで、この地球の環境・水を守っていく一助になるのではないかと思います。水の使用を最大限削減した「FOREARTH」の社会的な意義と、廃漁網をリサイクルしたテキスタイルのあり方というものに親和性を感じています。
従来の捺染プリンターでプリントしたテキスタイルは硬くなってしまったり、生地独特の風合いにならないなど懸念がありました。しかし、「FOREARTH」でプリントされたテキスタイルを見て、微妙な凹凸(おうとつ)によって生まれる陰影をきれいに映し出してくれていますし、素材としても軽やかで廃漁網がこのような形で生まれ変わり、新たに存在していることにすごく感銘を受けました。
ファッションデザイナーとして、自分たちが発表するコレクションは地球の未来であったり、環境の未来につながる部分が創作の原点であるべきだと思っています。それは廃漁網リサイクルのテキスタイルをファッションの文脈で使うこともそうですし、「FOREARTH」のプリント技術を使うこともそうです。ただ、これは1つのブランドが使うだけは、今後の大きな動きにはつながっていきません。アンリアレイジだけではなく、多くのブランドまたはファッションに関わる方々が目を向けて採用してくれることを願っています。

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