環境にやさしい捺染インクジェットプリンター「FOREARTH」で印刷した生地が、ファッションブランド「ANREALAGE」のコラボレーション作品として、2024−25年秋冬 パリ・ファッションウィーク®で発表されました。

Paris Fashion Week 25SS collection with ANREALAGE

森永 邦彦氏からのコメント

今回のコレクションのテーマはオブジェクトです。人間ではなく、無生物にとっての洋服のあり方というものを追求しました。ショーの舞台設定は百年後の世界、22世紀となります。その時にどういう服があって、どういうファッションショーが行われているかということを表現しました。FOREARTHのコンセプトである水を削減するということ、それを洋服の形で表現しようとしました。表現しようとしたものは一滴の水滴のようなドレスになります。通常は人間の体に対して洋服を作りますが、完全な球体形を人の体として捉えて、球体を包み込むようなフリルに溢れたドレスを作りました。このドレス自体は球体が着ている時はオブジェクトの水滴のようなものに見えますが、これはその球体から剥がすと人が着れるドレスに変わります。これまで服作りを続けてくる中で、プリントにたくさんの水を使うことを当たり前のように行ってきました。水を使ってその発色であったり、鮮やかな色彩であったり、テキスタイルの風合いというものが保たれると思っていましたが、今回、FOREARTHで印刷した生地では、水をほとんど使わなくてもとても繊細で鮮やかな表現ができていることと、テキスタイルの風合い自体が全く損なわれずに、しなやかなままで残っているというところに非常に感動しました。ファッションが進化していくために、またクリエーションが進化していくためには、新しいテクノロジーが必要だと思っています。FOREARTHによって今まで表現できなかったことも表現できるようになりますし、それがこれからの未来、22世紀につながっていくということがとても自らのものづくりにとって大事なこととなりました。

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