サステナビリティ
製品が環境に与える負荷を製品のライフサイクル全体で把握し、低減させていくため、全製品のライフサイクルアセスメント(LCA)を実施しています。
LCAとは、製品やサービスを、資源の採取から製造、輸送、使用、廃棄・リサイクルの各ステージで使われた資源やエネルギー、排出物の量を数値で表し、環境に与える負荷を「見える化」する手法のことです。温暖化や資源枯渇といった環境影響度の「見える化」によって、事業における環境負荷低減活動の計画や成果を客観的に評価できます。 LCAは国際標準化機構(ISO)において、算出方法はISO14040とISO14044で、公開方法はISO14025で規定されています。当社は、ISO規格に基づくLCA手法を用いたタイプIII環境ラベルとして国内唯一の「エコリーフ環境ラベル」を取得しています。 LCAを実施するためのデータ集積システムを構築し、エコリーフのシステム認証を取得したことにより、製品のLCAの継続的な実施や、エコリーフ環境ラベルのタイムリーな公開が可能となりました。
LCAの実施によって、以下のような効果があります。
| 項目 | 従来機 | 新製品 |
|---|---|---|
| カラーA3複合機 TASKalfa 4052ci | カラーA3複合機 TASKalfa 4053ci | |
| 印字速度(枚/分) | モノクロ 40 カラー 40 | モノクロ 40 カラー 40 |
| 製品重量(kg) | 95 | 95 |
| 生涯印字枚数(枚) | モノクロ 480,000 カラー 480,000 | モノクロ 480,000 カラー 480,000 |
| 発売日 | 2016年7月 | 2019年1月 |
新製品のカラーA3複合機「TASKalfa 4053ci」は従来機のカラーA3複合機「TASKalfa 4052ci」にくらべ、ライフサイクル全体で17%の温暖化負荷を削減しています。製品の温暖化負荷は、素材製造、待機時や稼働時の使用電力とトナーなどの消耗品が大半を占めていることが分かります。当社は、それらのライフステージにおいて温暖化負荷を削減するためにさまざまな取り組みを行っています。TASKalfa 4053ciでは、包装材料の削減により、素材製造のステージについて6%、使用のステージのうち消耗品関連について45%の温暖化負荷をそれぞれ削減することができました。
環境配慮製品の設計を進めるためには、なぜ環境配慮設計が必要なのかを十分理解した上で設計をしなければなりません。技術部門の若手技術者に対しては、社内における化学物質管理の体制や3R※、各国の環境ラベル、LCAの概要について教育を行うとともに、機種開発担当者に対しては、より実務に即した内容の教育(各国の環境ラベルおよび要求事項、環境配慮設計基準、LCAの算出方法など)を行っています。
※ 3R:Reduce(削減)・Reuse(再使用)・Recycle(再資源化)